「…熱い」
これは結構な熱があると思う。
「あ~確かにちょっと頭がボーっとするかも」
そう言う隼人くんの顔はやっぱり調子悪そう。
「ごめん、あたしが隼人くんの布団で寝ちゃったからだよね。今体温計持ってくるから寝てて」
あたしはベッドから降りて、代わりに隼人くんを寝かせる。
そして急いで救急箱から体温計を持って隼人くんの元へ行く。
ピピピ
体温計を外す。
「38度2分だって…本当にごめん」
隼人くんはこの真冬に何にもかけないで寝てた。
あたしは謝ることしかできない。
だけど隼人くんは首を振る。
「先輩の所為じゃないよ。大丈夫。今日1日休めば治るから」
そう言ってくれる。
でもやっぱりあたしの所為だと思う。
「…じゃあさ」
隼人くんの言葉に、あたしは落ち込んでいた顔を上げる。
すると隼人くんはニコニコ笑ってる。
「なんかさっぱりしたものが食べたい。あと…今日一日、ずっと一緒にいて」
そう言う。
あたしはコクリと頷いた。

