今日からあたしは啓太と秋と2泊3日の卒業旅行。

京都に行くのだ。楽しみすぎる!!

先週から3年生は1か月間、家庭学習期間に入った。

卒業が近づいたと思うと寂しいけど、休みなのは正直嬉しい。



「真子!」



家から出るとちょうど啓太が後ろから走ってきた。



「おはよ~」



「おはよ!」



そう言ってあたしの隣を歩く。



「やべぇ、俺楽しみ過ぎて全然寝れなかった」



あたしは啓太を見て、去年の修学旅行を思い出した。



「また寝不足で新幹線酔いするんじゃない?」



そう言うと、啓太はへへんと笑う。



「今日はすでに酔い止め飲んできたからその心配はないぜ」



自慢げに言うことでもないと思う。

そんな馬鹿な話をしながら秋の家に着いた。



「おはよ~!」



秋が元気よく玄関から出てきた。

その玄関はいつ見ても大きい。



「秋、おはよ~」



「おは…ってお前なにその荷物!?」



啓太が秋の荷物を指さしてそう言う。

あたしも秋の荷物を見てびっくりした。

だ、だって…



「に、荷物…多すぎない?」



大きい荷物を2つも抱えている。



「え?そう?てかあんた達のが少なすぎるんじゃない?」



そう言うけど、やっぱり多すぎる。



「荷物多いと大変だよ?なに入ってるの?」



「必要なものしか入ってないって」



そう言いながら秋は荷物を開ける。

あたしと啓太は中を覗いた。