「送ってくれてありがとね」



「あぁ」



なんだか啓太がおかしい。



「ねぇ、さっきからおかしいよ?どうしたの?」



そう聞くと、啓太はいきなり顔を赤くしてうつむいた。



「…さっき言ったこと」



ボソボソと口を開いて言う。



「ん?なに!?」



そう言うと啓太はいきなり顔をがバッと上げた。

そしてガシっとあたしの肩を掴んで言った。



「さっき言ったこと、本気だから!」



顔を赤くしながらそう言う。

あたしの肩を掴んでる啓太の手が少し震えている。

なにやら緊張してる感じ?

でも…



「え?さっき言ったこと?」



あたしはきょとんとした。

すると啓太もきょとんとしてあたしを見た。



「さ、さっき言ったことだよ」



啓太がちょっと眉を下げてそう言う。



「え?なんだっけ?」



なんか言われたっけ?

あたしがうーんと考えてると啓太がいきなりあたしおでこにデコピンをした。



「イタッ!」



しかも結構痛かった。



「ちょっと!何すんの!!」



そう言うと啓太はニヤッと笑って、



「なんでもない!早く寝ろよ!」



そう言って帰って行った。

一体なんだったんだろう。