「真子、気を付けて帰れよ」
啓太が心配そうにあたしを見る。
「うん、大丈夫だよ!ほら、大ちゃん待ってるよ!」
あたしは啓太の背中を押す。
「お、おう。じゃあまた月曜日な!」
そう言って啓太は帰って行った。
久々に一人で帰ることになった。なんだか…寂しい。
一人でトボトボと家までの道を歩く。
でも…
「…」
なんだか誰かに跡をつけられている気がする。
あたしは怖くなって早足になる。
すると、後ろからの足音も早くなる。
怖い…
ついにあたしは走り出した。
でも…
グイっ
「キャッ!!」
あたしはすぐに追いつかれた。
腕を引っ張られ後ろを向かされる。
「へぇ、なかなか可愛いじゃん」
そこには知らない男の人がいた。
違う学校の制服を着てる。
明るい金髪でまさしく不良。

