「プッ!フフフッ」
あたしは吹き出した。隼人くんがきょとんとしてあたしを見てる。
でも笑いが止まらない。
しばらく笑ってあたしの笑いはやっと収まった。
そして隼人くんの方を見ると…
「…ッ!!」
頬を膨らまして怒った顔をしてる。
か、可愛い!!
「真子先輩、笑いすぎ」
そう言ってさらに頬を膨らます。
「ごめんごめん!」
そう言ってあたしは笑いながら隼人くんの膨らんだ頬を指でつついた。
そのとき、隼人くんはいきなりつついていたあたしの手を握った。
さっきも手首を掴まれたときに思ったけど、隼人くんの手は熱い。
あたしの頬が一気に赤くなる。
「俺、言ったよね?覚悟しといてよって」
そう言って掴んでいるあたしの手をそのまま自分の口元に持っていって、
チュッ
隼人くんはあたしの手の甲にキスをした。
あたしの顔は茹でだこ状態だ。
パニックになりすぎて、隼人くんが『僕』じゃなくて『俺』って言ったのなんて気づかなかった。
口をパクパクしてると隼人くんはあたしの顔を見てニヤッと笑った。
「先輩が笑ったお返しだからね」
そう言ってペロっと舌を出した。
なんだか隼人くんはギャップがありすぎる。
今日もまた家まで送ってもらった。
その日の夜、あたしは送ってもらったお礼のメールをした。
すると返事はすぐ来て、想像通り可愛らしいメールだった。
でも今日のことを思い出して一人で顔が赤くなる。
フルフルと首を振って夕飯を作ったけど、砂糖と塩を間違えて散々な味になった。
それもこれも隼人くんのせいだ!!
そんなことを思って今日も1日が終わったのだった。

