「な、なに?」
隼人くんの顔を見れずに、視線を外しながら言う。
すると隼人くんがあたしの耳に自分の口を近づけ、
「今日、放課後時間ある?」
そう言った。誰にも聞こえない声で。
そしてあたしの顔を覗く。
あたしはびっくりして隼人くんを見た。
「やっと目が合った」
そう言って嬉しそうに笑う。
その顔が可愛くて、あたしの頬は赤くなる。
「で、返事は?」
そう聞かれてあたしはコクリと小さく頷いた。
すると隼人くんはさらに笑って、
「中庭のベンチのとこ」
そう言ったと思ったらあたしの背中をポンと押した。
「じゃあね!」
ニコニコ笑って手を振る。
あたしはもう一度隼人くんを見てその場を去った。

