絶対決めるんだ。この試合絶対勝つんだ。

星城はそれから猛攻を仕掛けた。



「田中!こっち!」



俺は相手選手を抜いてゴールの左側にいた。

チラリと時計を見ると45分は過ぎて今はアディショナルタイム3分と表示されている。

ここで決めないと終わりだ。



「戸川!!」



田中から俺のところにボールが来た。

それを俺は胸で受け止めてそのまま相手のゴールへ思いっきり蹴った。

決まれ!!!!

心の中でそう叫んだ。

ボールは丸く弧を描いてそのままゴールネットを揺らした。

みんなが一瞬シンとなる。

そして…



「「「「わぁ~~~!!!!!!」」」」



沈黙が大喝采に変わった。

そして



ピーーーーーー



後半が終わる笛の音が聞こえた。