「え!啓太気づいたよ!」
「マジ!?うちらのテレパシーが届いたのかな?」
そんなバカなことを言って2人で笑った。
「おう!お前ら来てくれたんか!!」
嬉しそうに手を上げてそう言う。
「うん!約束したもんね!」
「頑張ってよ!応援してるから!」
あたし達がそう言うと啓太はニッと笑って
「当たり前だ!」
そう言ってピースサインをした。
その時、遠くで笛の鳴る音が聞こえた。
「あ、集合だ!じゃあ行ってくるな!」
そう言って啓太はベンチに戻ろうとした。
「あ!啓太!」
あたしは啓太にお守りを手渡した。
啓太は少し驚いたようにそれを見る。
「あんまりうまく出来なかったけど…」
そう言うと啓太はそのお守りをギュッと握りしめた。
「サンキュ。俺お前の為にシュート決めるから」
そう言ってベンチに走って行った。
「なんか今の啓太格好良かったね!」
隣でニヤニヤと秋が笑う。
あたしはそんな秋を連れて星城の応援席に向かった。

