「おお!隼人じゃないか!!」
そう言って隼人くんに近づいて隼人くんの頭をガシガシと撫でる。
「い、痛いッス」
「お前いつ見ても可愛い顔してんな!」
そう言ってガハハハと豪快に笑う。
思ってたより優しそうな人みたい。
「余計なお世話だっつーの!!」
そう言って隼人くんは警察官の人…いや、桑原さんと言う人からバッと離れた。
乱暴に頭を撫でられてたから髪の毛がボサボサ。なんか可愛い。
…じゃなくて!!
「え?隼人くん、知り合い!?」
あたしはそう言って2人を見る。
すると桑原さんはあたしを見てケラケラと笑った。
「そう、コイツ昔は悪ガキでな!」
「おい!変なこと言うな!!」
桑原さんが答えると後ろから隼人くんがバシッと桑原さんの頭を叩いた。
は、隼人くん、仮にも警察官なんだから!!
カナリ焦っていると隼人くんがあたしの腕を引っ張った。
「真子先輩行こう」
そう言って歩き出した。
え!?桑原さんはいいの?
そう思って桑原さんを見るとニコニコ笑いながら
「2人乗りするなら見つかんないとこでやれ~」
そう言って手を振っていた。
ていうかそれでいいの!?
見つかんないとこなら2人乗りしていいの!?
桑原さんとなんで知り合いなのかとか、少し気になった。
でも、さっきから隼人くんが見せる少し切なげな表情を見て、
結局聞くことができなかった。

