「真子ちゃんこんにちは~」
正門にはニコニコしている賢一さんがいた。
「はぁはぁ、け、賢一さん!な、なんでここに?」
まだ息切れしているあたしの背中をさすりながら賢一さんは言った。
「今日授業休みだからさ。ホワイトデー真子ちゃんに直接渡したくてさ」
そう言ってあたしに少し大きめの紙袋を差し出した。
「え?」
「ほら、開けてみて」
あたしは賢一さんの言われるがままに袋を開けた。
すると…
「か、可愛い!」
袋の中には白くて、手触りのいいマフラーが入っていた。
でもなんだか高そう。
「絶対真子ちゃんに似合うと思ったんだ」
そう言って賢一さんはマフラーを手に取って、あたしの首に巻きつけた。
「やっぱり似合う」
満足そうに笑う賢一さん。
その笑顔に少しキュンとした。
「あ、ありがとうございます」
少し照れながらお礼を言うと、賢一さんはあたしの頭を撫でて、
「どういたしまして。午後の授業も頑張ってね!」
そう言って、帰って行った。
やっぱり賢一さんは大人だなぁなんて思った。

