まだ私達が中学生だった頃の話だ。 辛い受験からやっと開放されて、 来年はもう高校生……らしい。 夕日に染まる渡り廊下で、窓から二人顔を出してそんな事を話して居た。 話はするがイマイチ実感が湧かない。 自分でも酷いと思うくらい、ワクワクもドキドキもなかった事を覚えてる。 けど、なんとなーくそんな話の流れになったんだ。 多分その日の夕焼け空が、鮮やかな真っ赤に染まってて感傷的になったんだろう。