大きな猫に拾われた私



「…んー。どうすっかな…」




男は、困ったように、頭をかいた。




何かを思いついたのか口を開く。




「お前、名前は何て言うんだ?それなら、言えるんじゃねーか?」




顔を覗きこんできた。




それに驚いて顔を上げると、
さっきまで見上げていた、
金色の髪が目の前にあった。




男は“やっとこっち向いたな”と言って笑った。