視界に人影が入った。




その人影らしい方に目を向けた。




金色の髪。
漆黒の膝下まである長ラン。
高身長。




その男が口を開く。




「本当に今日の月は眩しいくらい明るいな」




そう言ってこちらを見て笑った。




(あ、八重歯)




その笑顔をぼーっとっ見ていると、男が近づいて来て、同じ目線になるように屈んだ。