歩き疲れて、桜の木の下に腰をかけた。 行く当てもなく、帰る場所もない。 (これから、どうしようかな…) ふと空を見ると、桜越しに月が見えた。 「…今日は月が眩しく見える」 思わず目を閉じたくなるような明るさだった。