「麻里」 俺は真剣な顔で麻里を見た。 それまで健と遊んでいた麻里も、俺を見た。 真剣な俺に、少し驚く麻里。 「話、聞いてほしいんだけど」 小さくなりながらも、言った。 麻里は戸惑いながらも『うん』と頷いた。 「麻里が学校やめる前、俺麻里のこと避けてた」 麻里を好きと気付いてから、まともに話せなくなった。 避けるつもりなんかなかったのに、 無意識のうちに避けてた。 「避けるつもりなんて、なかった」