席に座ってると、隼多と瀬名が来た。


「おはよー、翼」

「あっ、おはよう」

「ん? どうした? なんか元気なくね?」


俺の様子に気付いた隼多が、顔を歪めて覗き込んできた。

バカのくせに、こういうとこ鋭いんだよなぁ。


「別に、何もねぇよ?」

「そう? ていうかお前、麻里が電話繋がらねーって心配してたぞ」


麻里って言葉にドキッとする。

心臓が速くなって、明らかに行動もおかしくなる。


「ち、ちょっとタイミング悪くてさっ。なかなか出れなかったんだよ」

「ならかけ直してやれよー」