そう言って兄貴は、つまらなそうに勉強を再開する。 俺は麻里と二階へと上がった。 「翼、お兄ちゃんいたんだねぇ」 荷物を机に置いていると、麻里がびっくりしたように呟いた。 「似てねーだろ」 「うん。翼のがかっこ良いよ」 「ははっ。うちさ、母ちゃんは美人だけど、父ちゃんは全然でさ。あいつは父ちゃん似だから」 そう言うと、麻里は笑った。 「じゃあ翼はお母さん似なんだ」 「そう。麻里は?」 「あたしはお父さん似だよ。けど女の子はお父さんに似た方が、可愛くなるらしいよ」