帰り道。

俺は自転車、麻里は電車だから一緒に帰るのは駅まで。

隼多も自転車のはずなのに、唯香のために電車に変えたみたいだ。


駅までは歩いて15分ほど。

電車通の人は多いらしく、同じ制服の人がたくさん目についた。


「隼多と唯にはびっくりしたよねー!」


二人について興奮気味に話す麻里。

まぁ、ほんとに驚いたから無理もねぇけど。


「けど、隼多が瀬名のこと好きなのは知ってたけどな」

「え! そうなの!? 隼多から聞いたの?」

「違うけど…なんとなくそうかなって」