聖壇前で、麻里を待つ。


父親の腕に手をかけて、ゆっくりと歩いてくる麻里。

俺の元へと来た時、麻里の父親が俺を見つめた。

まるで『麻里を頼んだぞ』とでも、言うように。


俺は一礼して、応えた。

父親は満足そうに微笑むと、戻っていった。


俺と麻里は牧師様を見た。


淡々と式が進められていく。

俺と麻里は、一生に一度のことに戸惑いながらも、

必死についていった。