友達には委員会の仕事だと言ったけれど あれはただの建前 ほんとは同じ学年の 入谷 光陽くんに会うため 彼はいつも決まって 窓際の一番奥の席に座っている 私はその姿をカウンターから見ている 彼が読んでいた本を見ながら 彼が好きな作者や本が置いている場所は もう覚えてしまった 『なんか、ストーカーみたい』 そう思っても それしかあなたに近づく方法が わからなくて、やめられない私