**宝石姫と狼王子**

【彼方side】


勢いよく扉を開けたのは銀狼の総長。


桐生 柊。


綺麗な銀髪の髪。その髪から覗く、狼のような鋭い目。整った顔立ち。背が高く細身でスタイルがいい。


世に言うイケメン?


この人の顔。ちゃんと見たことなかったな。


ただでさえ人の顔を覚えるのが苦手な私。この学校のボスくらい、顔覚えたほういいかも…。


柊「てめぇら、…一体何やってる」


うなる様な、低く、お腹の底に響く様な声。さっすがボス。


武虎「悪い、柊!俺は止めたんやけど…」


智也「俺も初耳。さっき知った」


夕「ちょっとー!2人とも逃げないでよ!」


要「僕も悪いと思ったけど、別にいいでしょ?彼方ちゃん可愛いし。柊も大歓迎だよね?」


なんだか狼だけでの論争。私そっちのけだ。


教室戻っちゃダメかな…。