**宝石姫と狼王子**

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外から、近所のおばちゃん達の話し声が聞こえて、俺は目を覚ました。


柊「……あ、やべ。学校…。」


そう思って時計を見る。


8:43


柊「……は?」


完全に遅刻。


柊「っやべ!」


急いで制服に着替え、テーブルにあった菓子パンをわしづかみ、鞄を持って家を出た。


家から駅まで走るとちょうど電車が来ていた。


ラッキー…。


そのまま電車に乗り、菓子パンを頬張る。


二駅先の学校に着くのはすぐだが、できれば2限目には間に合いたい。


俺は入学してから1度も授業をサボった事がない。別に真面目とかではない。


俺がこの世で一番会いたい人の言葉が、俺にそうさせる。