**宝石姫と狼王子**

銀狼の総長が───


いない。


どう言う事…?


夕「柊ならいないよー!」


要「今回のこれは僕達の独断だから…ね」


───は?


族と姫を幹部が独断で決めた?総長なしに?


武虎「僕達って言うなや!俺は反対やで!」


智也「柊が怒るのが目に見えてるだろ。何で急にこんな事し出したんだ…」


どうやら今回の事は、桜井君、久遠先輩のした事のようだ。


私は怒りを通り越して呆れていた。


そんな私をよそに、4人はヒソヒソと話し始めた。


夕「だって柊、さっさと告ればいいのにさー!意気地なしなんだもん!」


要「ほんと、じれったいんだよねー」


武虎・智也「あぁ……」


4人が何を話しているのか知らないけど、私もう帰りたいんだよね。


時間はだいぶ過ぎていた。9:15。


もう授業始まってる…。


完全に嫌になっていた時。


バァンッ!!!!


講義室の重い扉が勢いよく開いた。