「先輩!彼女は?!」


「…い、いないけど?」


「何いってるんですか!いるじゃないですか!」


「……目の前に、とか言わないよね?」


「エスパーですか?!」


「言おうとしてたんだ?!」


逃げるようにしてその場を離れた俺は、由香とやらがあとをつけていなか、確認して玄関を開けた。


明日も由香は俺のところにくるのか?


そう思うと、頭が痛くなりそうだったけど、さっきの会話が少し楽しかったのもまた、事実ではあった。