「何もいねぇじゃねぇかよ」 「う、ごめん…」 あたしの勘違いで、瀬川に迷惑をかけたのは事実だ。 だから、ここは素直に謝ろう。 「はぁ…別にいいけど。その代わり、ん…」 「………え?」 差し出してきたのは、瀬川の手。 …どうしろと? 「手繋げよ!今みたいにはぐれたら困るだろ。お前、影薄いんだし」 「なっ、影薄いのは余計です!」 あたしは、遠慮がちに瀬川の手を握ると 瀬川の体温が直接触れて、温かくて安心した。