「美桜はさ、将来何になりたいの?」

「えっ?」

唐突!

「と、特にないわよ
取り敢えず就職して院を出るよ」


「あ、なるほど独り立ちねー」


「楓は?」


「えっ?────あぁ俺は………」


聞き返されたのは意外だったのか
少しだけ驚いた顔をした楓は、
私から目を逸らした。




「俺は……未来があればいい」




「……へ?」

少しピンとこなくて首を傾げる。



「だって前にも言ったでしょ?
俺、生きてるだけで幸せなんだもん」



「はぁ………」