「…………………美桜」



その冷たく掠れた声に、
はっと振り返る。



「楓………………?」



瞬きを2回、しただろうか。

虚ろに開いた彼の瞳は
駆け寄った私の姿を
微かに見据えている。



「……………………よ……」



「何!?聞こえない!」





「も…………いいよ…」