強引な彼との社内恋愛事情*2


帰りのバスは、疲れたのか、眠る人が多かった。


ブランケットの下、一度だけ広重と手を繋いだ。


すごくドキドキしてしまった。


寝てる振りを広重はしていたけれど。


内心は、私が焦っていると笑っているに違いない。


やっぱり憎めない。好きが勝ってしまう。


急に目を開けた広重と、無言で目が合った。


彼の瞳の中の私は、素敵だと彼は言った。


目が合う度、私は。


こうして、広重に好きだって気持ちを引き出されて行くんだ。