「あー。嬉しい」と笑うから、こっちが嬉しくなるよ。
「なにが?」
「千花さんが、今日も俺の腕の中にいること」
「当たり前でしょ?」
「当たり前なんかじゃないです」
「……うん。そうだね」
別れてしまうのかと思った。そんなのやっぱり嫌だった。願わくば、生きてる間傍に居たい。
なんでこんなに好きなんだろう。よくわからないよ。
「千花さん」
「ん?」
「千花さんに、俺の目が移るように、毎日ちゃんと愛します」
「うん」
「俺のこと、好き?」
「好きだよ」
「じゃあ、そう思うように、自分のことも思って下さい」
「……うん」
「ちゃんと伝えるから、ちゃんと感じて下さい」
それから、少し長めのキスを繰り返した。
着信は、広重の手の中で封印されたまま。
何度か繰り返された。



