強気な目で広重を見ていたはずだったのに、不意打ちのキスをされ、徐々に下へと降りてくる唇に、
「やっ……」と声が漏れた。
一気に気持ちのメーターは恥ずかしさで満タンになってしまいそうだった。
「千花さん」
「広重、今はダメ」と彼の身体を押しのけた。
「なんで?」
「……明るいから」
「恥ずかしいの?」
「恥ずかしくないよ」
「じゃあ、いいでしょ」
「ダメ」
「千花さん。わかってないよね」
「なにが?」
「そんなこと、そんな顔で言われたら逆効果だよ」
またもや深いキスをされて、見えないようにって毛布で身体を必死に隠した。



