強引な彼との社内恋愛事情*2


「そうやって、奥さんが妊娠中に浮気する男性が増えていくんでしょうかね」と、ありきたりな冗談のつもりで笑うと、ジッと黙って私を見ていた。


「田原さん?」


「そうなんのかなー」と、微笑した。


「やだ。冗談ですよ。気にしないでください」


帰るタイミングがつかめない。いつ改札の中に行っていいのか。


「じゃあ、遠山。呑みなおすか」


「え?」


「なんか、寂しいんだよな」


「寂しいって。奥さんだって、そう思ってますよ」


「いや。飯作んなくて楽としか思ってないよ。あいつは」


どちらかといえば、もう一軒ではなく、ベッドでもう一眠りといったみたいに、眠たそうだった。