強引な彼との社内恋愛事情*2


家に帰ると、広重から電話があった。


「お疲れ」


「お疲れ」


「今、家に着きましたか?」


「うん。帰ってきたとこ。どうしたの?」


「気になって。今から、会いに行ってもいい?」


「ごめん。今日はちょっと疲れてるから」


「そう。どうだった?初日」


「思ったよりは、いいかな」


「へー」


「そっちは?」


「こっちは相変わらずですよ」


「そっか」


「そういえば、千花さん。行ったの?」


「え」


「病院」


「行ってない」


「え?なんで?」


だって、妊娠してないから。


その一言を伝えるのが恐かった。


だって、そうしたら、きっと広重は、私を遠ざけてしまうから。