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翌朝、目覚めると絶望が目の前にあるみたいだった。
身体だって、なんか重い。
携帯の電源をオンにすると、昨日の返事か、[わかりました]とだけある。
日曜日は、広重は友達と予定があるから、会う約束をしていなかった。
本当に友達と会ってるのかな。
彼女できたって、言ってたから。
もしかして、本当は、デートだったりして。
そう考えただけで、涙がでそうになるから。
私は、自分が裏切られたという感情以上に、広重にそばにいてほしくて仕方ないんだと自覚した。
きっと、前の私なら、彼の中の私を汚したくなくて、いい女ぶって、別れられた。
今の恋は、そんなに簡単に割り切れるものじゃないって自覚はある。
汚くてもいいから、私は彼のそばにいたい。
だけど、そう考えてみても、彼のために、私が存在しないことだけは確かだ。
一緒にいられない、なんて、嫌だけど。
少し考える。全部、私の思い込みとか、勘違いだって。
私が見ている、広重が全て正解だって。
だけど訊くのが恐い私が中心に世界を見ているのだから、どうしようもない。



