強引な彼との社内恋愛事情*2


「けっこー呑んできたの?」と、座るなり、彼は言った。


「サワー、三杯くらいかな」


「今日、なに話してきたの?」


「え?」


思い浮かぶのは、星野さんのこと。私のところでまだ止めておけと言われていた。


だから、異動のことも言うに言えない。それに決まったことじゃないし。


「俺、変なこと訊いた?」


「ううん。奥さんのこととか、話してたかな?ノロケに付き合わされた感じ?」


「ノロケねぇ」


「ね」


「なにも思わなかった?」


「ん?」


「ノロケ、訊いて。なにも」


「なにも思わないけど」


笑って言うと、ちょっと笑ってくれた。


「千花さん」


「うん?」


「嘘は、吐かないで下さいね」