強引な彼との社内恋愛事情*2


「私、仙台からこっちに来たときびっくりしたの」


「なにがですか?」


「仙台だとピーチウーロンのことレゲエパンチって言ってたから。全国共通のものだと思ってたら、違くてびっくりした」


「レゲエパンチ?」


「略してレゲパン」


「なに入ってるか想像つかない名前ですね」と、くだらない話なのに、ここでも敬語で笑ってくれた。可愛い笑顔だと思った。


それなのに、なんだか無理させてごめんね、と言いたいのに言えない。


「新しい人どうですか?」


「新しい人?そうだなー」と言いながら、数人の顔を浮かべてみた。


「谷さんとか、かっこいいですよね」


「あ。谷くん?そうだね」


訊いてきたのは仕事じゃなくて、顔のこと?
なに言ってんの?と思いながら、ほっけをほぐした。


「ですよね。男の俺でも思いますもん」


「そうなんだ。じゃあ、平均以上にかっこいいんだろうね」


私が水谷さんを思う気持ちと一緒か。広重でもかっこいいとか思うことがあるんだって、不思議。


私から見たら、広重のほうがかっこいいのにな。


やっぱり、これも言わないけど。