強引な彼との社内恋愛事情*2



出張を終えた夜、広重が私の家に遊びに来た。


日帰りのトンボ帰りだったから、ちょっと疲れていたけど、顔を見ると、吹き飛んでしまうような気持ちになる。


「お疲れ様」


「うん。疲れた」


軽く会社の話をして、明日も仕事だから、と2人でベッドの中に潜り込んだ。少し私に触れて、広重がじゃれるから「今日は、ダメだよ」と、やんわり断った。


「なんだー」と、がっかり顔で、くっついてくる。


それから、あっと小さな声がした。


「どうしたの?」


「そういえば」


「ん?」


「谷さん、彼女と別れたらしいですよ」


「え?」と、驚いてしまうのは、この前、うまくいってない、なんて、本人の口から訊いていたからだ。


別れたんだ。本当に。


「千花さん、驚きすぎ」


「あ。ごめん」


「まあ。俺も驚いたんですけどね」