強引な彼との社内恋愛事情*2


「今日、会社の子達と海来てたんだけど、行ってみたら?」


「あー。でも、人変わっただろう?」


「まあね。でも金子さんとか張本主任とか、やめてない人もきてるし」


「うわ。懐かしい」と、本当に嬉しそうに顔をほころばせた。


「顔だしたら、喜ぶんじゃない?」と、心にもないことを言う。


「あー、うん。でもいいかな。たまに連絡とったりする人もいるし」


「そう。じゃあ、私は行くね」


「あ、待って。千花はさ」と、彼が言うと同時に遠くから「千花さーん」と広重の声がした。


振り返ると広重がこっちに向かって走ってる。私の目の前に男がいるせいか、ちょっと不審そうな顔にも見えた。


「誰?」と准一は聞いた。


「あ。会社の子」と、嘘じゃないけど、彼氏とは言わなかった。


言いたかったけど、会社の同僚とまだ繋がってる准一には言えなかった。


素っ気なく「じゃあね」と言うと、「ああ」と、頷いて、砂浜の方へと歩いて行った。