私に朝が来るとき



「でね、お兄ちゃんがねー」


お喋りで、明るくて、クラスの人気者。


私とは大違いの人。


つまり私は、無口で暗くて、クラスの隅でひっそりいるような人。


昔の私はこうじゃなかった。


少なくとも洋が隣にいるときまでは。


「飛鳥、どうしたの?」