「行ってきます。」


私の朝は家を出るときにもまだ、始まらない。


ならいつ始まるんだろう。


……答えはまだ分からない。


ただ毎日を無心に過ごして、いつの間にか時間がたつ。


隣に洋はいない。


「飛鳥おはよう!」


「おはよう、佐倉さん。」