課長と私


金曜日はすぐに来た。
いつも通りの時間に登校して、まだ真新しい教科書と一緒に授業を受ける。
サークル見学は夕方の5時から。


「30分前くらいに行けば誰かいるかな?」

「そうだねぇ…それにしても、まだ早そう。」

「じゃあカフェでお茶でもしてますか!」


そう言って、近くにあったカフェに入る。
なんだかとっても落ち着く雰囲気のお店だった。


「楓はさー、彼氏いるんだっけ?」

「いないよー…高校の時に別れちゃったもん。」

「え、じゃあ結構最近までいたってことでしょ?いーなー。」

「ううん。もう半年以上いないし…っていう秋穂さんは??」

「私はサークルのメンズにかけてます。」


なるほど。
サークルに誘ったのはそういう意味もあるのか…

秋穂は茶髪の髪をお団子にしている。
目はぱっちりとした二重だし、はきはきしてて、元気な子だし。
男の子もほっとかない気がするけど。


「いい人がいるといいね。」

「本当よ~。あ、楓もね。」

「そうだねぇ…いるのかな、そんな人。」


困ったように笑う私の頬を優しくつねる。


「楓には本当にいい人が見つかるように願ってます。」

「これがお祈りの仕方ですか、秋穂さん。」

「へへへ~」


そんなこんなで時間はすぐに過ぎていった。