「おかげさまで…ぐっすりです。ありがとうございました。」
「そ。…良かった。」
「その代わりに先輩が眠れなかったですよね…すいません…。」
「ん?…そうでもないよ。」
まだ濡れている顔をタオルで拭きながら椅子に座る。
目を閉じればまた眠ってしまいそう。
「じゃあ…眠れなかった分、今夜楽しませて。」
「ん!?ゴホッ…!」
炊き立てのご飯が漫画のようにのどに詰まる。
いや…その…
嫌じゃないんだけど…毎日は体が持たない…かも
これからしばらくの間一緒に暮らす相手に早くも自分の限界を感じている。
あっという間に出勤時間になって、いそいそと家から先輩を追い出していく。
1人きりの空間になったこの部屋で、なんとなく掃除用具を取り出してきた。
きっと先輩は掃除もろくにしてないのだろう。
さっきまで自分も寝ていた布団を思い切りベランダに干す。
シーツもすべて洗濯機にかけた。
「んー!スッキリしたー!!」
ひとしきり洗濯物を干し、掃除機をかけてソファに座る。
そういえば朝ごはんを豪華にしたせいで冷蔵庫の中身が無いような気がする…
「う、うーん…買い物言ったほうがいい…よね……」
昨日のこともあって、外に出るのがなんとなく億劫になる。
正直、明るい今の時間でも人と会うということが恐怖になっている。
