「それじゃあ、邪魔者は消えますね…!」
「そんな邪魔者なんて!ゆっくり休んでくださいね…!」
真鍋さんは自分の部屋に戻っていく。
見送ったあと、先輩も私の背中を押して部屋に入るように仕向けた。
「…で、何かあったの?」
「何かって…なんですか?」
「さっき。ビックリしたって言ってたから。」
「あぁ!そのことか…。えーっと…大したことじゃないんですけど…。」
上着を脱いで、定位置に座る先輩にできたばかりのサラダうどんを出して、ついでに今までのメールも見せた。
私の話を聞きながら、メールを次々とスクロールしていく先輩。
一通りメールを見終わったのか、携帯を私に返してきた。
「これ…いつから来てたの?」
「えっと…最初の方捨てちゃったんですけど、たぶん3週間前とか…その辺です。」
「はぁ……そんな前のこと…何ですぐ言ってくれなかったの。」
ため息をついて、困ったようにこっちを見る。
今までにない状態に戸惑う。
「え…最初はいたずらだと思って…あんまり深く考えてなくて、だから……」
「これ…内容から言っても楓ちゃんがどこの部屋に居るのか知ってるみたいだし、最悪仕事とか勤務地もばれてると思う。」
「えっ…そうなんですか…。」
「今日までに、もし何かあったらどうするつもりだったの。」
今までの口調とはちょっと違う強い口調にピリッとした空気になった。
先輩がここまで心配してくれているのに、私と言えば対策も何もせずに呑気だった。
確かに緩奈からはすぐ相談するようにって言われてたっけ…
「何のために俺がいるの。これじゃ…いざっていうとき傍にいられないでしょ。」
「……ごめんなさい…。」
今日ばかりは逆らえない。
先輩の言う正論がグサグサと胸に刺さっていく。
