「あ、いえ…上には誰も。私が長女なので…妹が1人います。」
「妹ちゃんか。私も可愛い妹が欲しかったよ…何であんな愛嬌のないのが2匹も…」
「2匹??」
「亮の下に雅人という子がいてね。いつも部活で遅いんだ。」
「そう…なんですか。亮さん、あんまり家族のことを教えてくれなくて…」
本当に初めて聞いた。弟さんのこと。
何歳なんだろう?
亮くんの小さくなったバージョン?
「生意気でね~、女にだらしないの。やけにモテるのよね。」
「ということは…やっぱりイケメンなんですね??」
「んーどうなんだろう…容姿はお母さんの血が濃いみたいなの。ね、父さん。」
ポンと肩に手をおかれたお父さんは表情を変えずニコニコしている。
「父さんは寂しいなぁ…」
「性格は父さん似よ?優しいでしょ私。」
「実はな、由紀は川から流れてきたところを母さんと拾ってきて…」
「ちょっ…噓でしょ父さん、やめてよ楓ちゃんの前で。誤解されちゃうでしょ??」
「ふふふ…」
本当だ。
さっきお父さんが言ってた通り。
亮くんの家も私の家と同じ普通の家だ…
「亮が戻ってきたら私の部屋においで。君を迎える準備は出来ているけど、亮の決意をまだちゃんと聞いていないからね。」
「…はい。」
そう言ってお父さんが席を立つ。
「楓ちゃん、良かったね。」
「あ…はい。嬉しいです。ちょっと不安だったんです…断られたらって。」
「亮は昔から選ぶ女の子だけは良いのよ。私の知ってる限りは小学校のときの真菜ちゃんだけだけどね。」
「しょ…小学校ですか。」
「その後は分からないけどね。家に連れて来た子いないし。あいつ喋らないから。」
腕組みをしてため息をつく。
干渉されたくないからって言ってたっけ。
