課長と私



先輩が私の家まで送ってくれた。

最近頻繁に先輩の家に行っていたため着替えが無くなってしまったのもあるけど、
今日の一件があったからなんとなく帰って来たかった。

別れ際、「楓ちゃんはちょっと鈍感だからね。」と言われてさらに謎は深まった。


「緩奈姉さん。」

「彼氏のことー?」

「…ご名答。」


部屋に入るなり何なり緩奈にさっきのことを聞いてみる。
最後に言われた鈍感だからと言うのも全部。

自慢じゃないけど、私は成績は良かったんだ。
鈍感と言われるのは少し癪。


「どういうこと?藤崎に私と彼のことが分かって何か利益ある??」

「んー、たぶんだけどさ…」

「お、なになに…」


緩奈姉さんの話によると、連日藤崎と私が2人きりで話あう機会が多いため
藤崎と私が仲良く……恋愛の方に仲良くならないように予防線をひいておこうってことで
キスマークをつけたんじゃないかと…。


「え、でも藤崎が私のこと好きになるわけないよね?いつもライバル意識バリバリなのに。」

「はぁ…。そこじゃないの?楓が鈍感って言われたのは。」

「何でよ。」

「藤崎、楓のこと好きだと思う。」


何言ってんだ姉さん。
そんな訳ないじゃん…

お前のこと好きになる物好きなんているんだなって言われたのに…?


「だから、楓が今やるべきことは、仕事だけに集中すること。」

「……はい。」

「素直でよろしい。…でも、あんたの彼氏も可愛いところあるのね。」

「え?何が?」

「そういうの、ヤキモチって言うんじゃないの?」