緩奈と選んだお洒落な服もするりと抜け落ちていく。
さっきまで余裕たっぷりの表情だった彼は意外にも余裕のなさそうな表情で自分のワイシャツのボタンをはずしていった。
私の胸元や背中に赤い痕を残していく。
夢中で彼の首元に唇を這わせた。
「あっ…あぁ……んんぅ」
「楓…」
2人の荒い呼吸とベッドがきしむ音。
少しの甘い声が重なってとろけてしまう気がした。
絶頂を何回も超えて、それでも行為は終わらない。
私も不思議とそれでも良いと思えた。
「はぁ……あ…りょぉ……んっ……あっ」
「ごめ…ちょっとだけ待ってて…」
荒い息の中、私の上から離れてゴムに手を伸ばした。
気絶してしまいそうな快楽の中、彼の腕しがみつく。
「ぁ…あのっ……亮くん…」
さすがに力が入らない。
「…ん?」
「あの……今日…は、その……」
はずかしくなって、後半は目をそらしてしまった。
私の様子から意味を察して目線を合わせる。
「楓ちゃん……しなくて、良いの?」
「…はい…亮くんとだったら……良い…と………」
自分でもわかるくらい小声だ。
そんな私を見て最初は驚いていた彼も一瞬考えるようにした後、
何かを決心したように私に近づいて来た。
「しないけど、本当にいいの?」
「………はい…ダメ、ですか…?」
一緒になりたいと思うのは私だけだろうか。
感情が高まっているせいか目が潤んでいく。
あやす様に頬を撫でる。
「…分かった。…全部、責任取るから。」
そういって優しいキスを落とした。
「はい…っ…責任とってください…」
嬉しくなって、私も微笑んで先輩の首に腕を絡めた。
