「その時にやっぱりこの人と一緒に居たいなって…強く思って、ずっと隣にいたいなって…」
「ふーん。」
「何ですかその反応。こっちは真剣に言ってるのに。」
彼のお腹を軽めに小突く。
痛い痛いとお腹をさする。
「楓ちゃんからそういうことあんまり聞いたことなかったかも。」
「そう…でしたっけ？」
「ん。……嬉しい」
不意打ちに首元にキスをされる。
「わっ、も、もお…」
「……楓ちゃんがもうちょっと俺の言うこと聞いたらいいのになぁ…」
「えー？結構言うこと聞いてるほうだと思うんですけど。」
「ストーカーのとき、本当に心配したの知ってた…？」
なんとなく声が切ない。
すぐ横にある彼の表情は髪に隠れて見えなかった。
「あ…あれはー…本当にすいませんでした…」
「間に合わなかったらどうするつもりだったの。」
「…すいません。」
あの時の私はどうかしていた。
そのあとも色々と迷惑をかけたし…
「………でも」
ずっと変わらなかった体制から一転。
背中に柔らかい布団の感触と目の前にはいつもよりずっと優しそうな彼の顔。
「思い通りにならないところも、好きなんだろうな…」
「…私も、過保護な亮くんが好きですよ？」
「親じゃないんですけど…」
「デレデレですもんね、私に…んっ」
唇に1度柔らかい感触が広がって、額、頬、耳、首にリップ音と一緒に私の体が熱くなっていく。
「いつからそんなに自信満々になったの…」
「今…さっきからです」
瞼にキスが落ちてくる。
「いい？」
「…ダメって言ったら止めるんですか？」
「…無理」
二人で微笑みあって唇を重ね合わせた。
