「初めまして、柳瀬亮と言います。…楓さんとお付き合いさせていただいてます。」
「え!?あんた、付き合ってる人ってこの人!!??」
「そ…うです。」
「あらまぁ…」
両手で頬を持ってまじまじと先輩のことを舐めるように見ている。
見られている先輩もどうして良いのか分からないでいる。
「もー!!お母さんあっち座ってて!見過ぎだから!亮くんも、座っててください。」
「あらまぁ…」
「あの…そんなに珍しいものじゃないんで…」
「狭いですけどどうぞー!あ、もう何回も来た事あるのかしらー??」
イケメンを見た母は変わらずハイテンションだ。
懐かしい匂いのする肉じゃがをお皿に盛りつけて母と彼の待つテーブルへ向かう。
「柳瀬さんは楓と同じ会社に勤めているの?」
「はい。同じ会社の同じ部署です。」
「まぁ!じゃあ一緒に暮らさなくても毎日会えるのね!」
一緒に暮らすの一言にひやりとした汗が一気に噴き出る。
半同棲上体の今のことでさえも話せていないのに、これから同棲するだなんて…
ハードルがどんどん上がっていく気がした。
「さっ…ご飯食べようご飯…いただきます。」
「柳瀬さんは楓のどこが好きで付き合ってるの?顔?性格?」
「ゴホッ…!!」
「何よあんた汚いわねぇ」
「だっ、だって!何でそんなことっ」
ジャガイモが気管に入って涙目の私。
お母さん人様の恋愛事情をそんな土足で…
初対面にしては踏み込み過ぎじゃない?
