今度はちゃんと目を閉じて。
先輩の澄んだ目に捕らえられて、もう体の自由がきかない。
「…っ……は…ぁ…」
舌が絡まっていく。
深く、深く。
久しぶりの口づけに先輩の舌も熱く感じる。
私は追いついていくのに必死だ。
「んぅ……ふ…あ」
「息してる…?」
「してっ…ます…」
肩で息をしていることに気づく。
正直言って激しかった…
「続き、俺の家で…ね。」
「……はい。」
「楓ちゃんも欲しがりだなぁ…」
「え!ちょ…誤解されるようなこと…っ」
「ほら、出発するよ。」
誤解は解けないまま家路につく。
自分の家の合鍵は家族に1つ預けてあったが今日みたいに急に来ることが無かったため明かりがすでに灯っている我が家は新鮮だった。
扉を開けて、微かに懐かしい香りがするのに気付いた。
「ただいま……お母さん?いるの?」
「楓ー?お帰り!遅かったじゃない、冷蔵庫の中身勝手に借りたわよー?」
キッチンの方から聞こえるその声もやっぱり少しだけ懐かしい。
この匂いは…肉じゃが?
「あんたいつもこんな時間なのー?結構忙し…って、そちらは?」
文句を言いつつキッチンから顔を出すお母さんの顔が一瞬だけ止まったように見えた。
私の後ろにいる先輩を認識したようだ。
「こんばんは。」
「こ、こんばんはー…まぁ…こんなイケメンどこから…」
「お母さん…口、開けっ放しだから閉じて…」
