「この顔見るのは“俺”限定」

壁にトスンともたれかかる。



あぁ……繭。



そういえば、今朝、遅刻してきたんだよね。



だから、あの〝騒ぎ”を知らないわけだ。



「繭っ!
それなら、大丈夫っ!!
汐見廉の好きなタイプの女の子って……。
“可愛い子”なんだって!!」



うきうきと、今朝の“事件”を報告する。



「はぁ?
可愛い子!?
……って、そりゃまたザックリしすぎだね~。
範囲が広すぎ!」



「……って、そうなの!?」



「そりゃそうでしょ。
可愛いって言っても、いろんな可愛さがあるじゃん。
この世には」



「…………」