「この顔見るのは“俺”限定」

「もちろん、実力テストの点数がいいから、頭もいいだろうし。
体育の授業を見てれば、運動神経がいいのだって、よくわかる」



「…………」



「でも、そんなことより……」



「そんなことより?」



「アイツ……。
ものすごく優しいんだよ」



「えっ?
優しい!?
あの生意気な汐見廉がっ!?」



繭は、目を見開いて、びっくりした顔をした。



「たとえば……ね?
あたし、入学式のとき。
緊張しすぎて、気分が悪くなっちゃったんだ」



「……うん」